採用に関するお問合せ先

qtnet-saiyo@qtnet.co.jp

STORY

西日本最大級!eスポーツスタジアムの誕生

西日本最大級(※)のeスポーツ総合施設「esports Challenger's Park」。
eスポーツの普及に向け、その魅力を全国に発信しています。

2021年8月、QTnetが手がけたeスポーツスタジアム「esports Challenger's Park(通称、チャレパ)」が、天神ロフトビル8Fに誕生しました。eスポーツ総合施設として西日本最大規模を誇り、最大5vs5の対戦やパブリックビューイングに対応した「スタジアム」、ハイスペックPCと超高速通信回線でeスポーツプレイが可能なプレイエリアなど7つのエリアで構成されています。施設の構想からグランドオープンまでをたどりながら、QTnetがeスポーツに関わる意義、新規事業に対するメンバーたちの想い、そして今後の展望などについて紹介します。

MEMBER

chapter01

なぜQTnetがeスポーツを?

業界の枠を超え、未知の分野を開拓し続けるQTnet。新たに着目したのは、世界的な人気を集めるeスポーツでした。プロジェクトメンバーたちは、2つの意義を感じながらこの事業に臨みました。

チャレパ誕生の背景と構想

“高品質な通信回線×eスポーツ”の相乗効果に期待!
コミュニティの輪を広げる貴重な場にも

コンピュータゲームを、スポーツ競技として楽しむeスポーツ。“esports together! ”をコンセプトにしたチャレパは、福岡からeスポーツの文化を広めるべく2021年に誕生しました。その構想は、日本におけるeスポーツ黎明期の2018年に立てられました。

中野

「eスポーツ元年と呼ばれる2018年を機に、eスポーツは右肩上がりの成長が見込まれる産業として注目されるようになりました。社内でチャレパを作る構想が持ち上がったのも、ちょうどこの頃です。インターネットを介しプレイするeスポーツは、通信回線の品質が重要になります。例えば、コントローラーのボタンの反応が少しでも遅れると、試合結果に多大な影響を及ぼしかねません。高い品質の通信回線の提供について、QTnetには長年培ったノウハウと自信があります。“通信回線×eスポーツ”というかたちで、新たな相乗効果を生み出せる事業なのです」

坂井

「自宅でもeスポーツをプレイできますが、ゲームに特化したハイスペックなPCや高速インターネット環境が欠かせません。チャレパには、eスポーツを最大限に楽しむための環境がすべて整っています。さらに、スタジアムという場所があることで、eスポーツを通じて人と人とが繋がることができます。すでにお客さま同士が、同じゲームをプレイするうちに仲良くなったという事例もみられます。地域に根を張る企業として、コミュニティ形成の場を提供するという点においても大きな意義を感じています」

中野

「eスポーツに関わるすべての方の挑戦を後押ししたいという想いから、施設名は『esports Challenger's Park』と名付けました。“Park”とあるように、気軽に足を運んで、たくさんの交流を作っていただきたいという願いも込めています」

chapter02

スタジアム随所に散りばめられたこだわり

2021年4月、YOKAプロ部内にいよいよeスポーツ事業グループが発足。集まったメンバーたちからは、細かな視点に基づいたアイデアや意見が、次々に寄せられていきました。

eスポーツ事業グループの発足

あらゆるユーザーの立場になって
創意工夫を凝らした空間へ

eスポーツ事業グループには、異なる世代や立場のメンバーたちが集結。若者、ライトユーザー、女性、子育て世代といったさまざまな視点をもとに、時にはプロゲーマーの意見を取り入れながら、施設のデザインや工事を進めていきました。

桑原
「私は子どもの頃からオンラインゲームに慣れ親しんできて、今も友人とチームを組んでプレイしています。いろいろな情報や意見を集めることができるので、ライトユーザーとコア層の両方の視点からアイデアを出していきました。施設工事では途中から音響と配信関係に携わり、なかでも設備の配置にとてもこだわりました。最初は大型モニターの前にプレイヤーのテーブルを1列に配置する予定でしたが、そうすると客席からモニターが見えづらくなってしまいます。また、プレイヤーの立場からすると、背後の映像が気になってプレイに集中できません。プロゲーマーの方からは、対戦チームの画面が見えるので不正行為に繋がるのではないかという指摘も受けました。これらの見解を踏まえて、最終的にテーブルをモニターの両サイドに配置。さらにイベントによって、位置や数を変更できるようにしました」
坂井
「女性の友人にeスポーツ施設のイメージを聞くと、『暗い場所』という意見がほとんどでした。eスポーツを普及させるには、女性やファミリー層の方にも足を運んでいただかなくてはいけません。そのためには、明るい空間にすることが大前提でした。さらに、ママ会などを通してeスポーツのことを知っていただくために、併設するカフェは女性でも利用しやすいお洒落な雰囲気にしました。メニューの盛り付けや色合いにこだわって、SNSなどでの“映え”も意識しました。また、安全面にも配慮し、小さなお子さんが転倒しないように床のケーブルを隠して、ぶつかっても怪我をしにくいようにテーブルや椅子は角に丸みのあるものを選びました」
中野
「正直、私のように初期のテレビゲームで育った世代だけで、eスポーツのニーズを捉えるのは難しい部分がありました。その点、若手の桑原さん、子育て世代の坂井さんと、幅広い世代のメンバーがいてくれたのは心強かったですね。私はグループの管理職(副長)という立場にあり、みんなのアイデアや意見を否定から入らず、しっかり受け止めることに努めました。そして市場を分析しながら、採用できるかどうかをビジネスの観点から判断していきました」
chapter03

0→1の壁を乗り越えて

前例のない分野を切り拓くことは、決して容易ではありません。eスポーツ事業グループのメンバーたちもまた、0から1を生み出すという新規事業ならではの困難に直面しました。

プロジェクトメンバーたちの奮闘

デザイン性と機能性の狭間で葛藤
話し合いと試行錯誤を重ねた日々

いくつものアイデアが飛び交ったとはいえ、初めての分野となるだけに順風満帆とはいきませんでした。メンバーたちは、チャレパの完成に至るまでに多くの苦労があったと振り返ります。

中野
「システムの機器や技術面に関しては、これまで培ったノウハウがあるため、担当部署に要望を伝えるとすぐに対応してもらえました。しかし、eスポーツ施設を作るとなると、相談したくても社内に経験のある社員がいませんでした。さらに稟議においても、新規事業ということで経営陣の方々に認めていただく必要がありました。判断材料を集めるために、プロゲーマーのみなさんなど知見のある方々から情報を収集。その結果、『殻を破れ』と稟議を通してくださり、QTnetの“常に新しいことにチャレンジする”という社風を再確認することができました。これまでの新規事業においても、何もない0の状態から1を作ってきた方々は本当に苦労してきたのだと実感すると同時に、その壁を乗り越えると、必ずよい成果が得られるはずだと信じていました」
坂井

「建築デザイナーの方にとっても、eスポーツは未知の分野でした。誰も正解がわからない状況のなか、お洒落にすることで快適性を損なわないか、明るくすることでプレイに影響しないかなど、デザイン性と機能性のバランスにとても悩みました。デザイナーの方と意見が相違することもありましたが、協議を重ね試行錯誤することで、納得のいくものを造ることができました」

桑原

「オープニングイベントの片付けが終わった後に、関わったスタッフの全員で記念写真を撮りました。その時に、『こうやってみんなと一緒に写真を撮る案件はなかなかないだろうな』と、しみじみ感じたのを覚えています。まだ入社して3年目ですが、早くもすごいプロジェクトに携わることができているのだと充実感を噛みしめました」

chapter04

チャレパに託した壮大な夢

チャレパの完成は、「ゴールではなくスタート」と口をそろえるメンバーたち。現在、eスポーツの普及に向けて、どのような施策を行っているのでしょうか。

eスポーツ事業の展望と課題

多くの企業や団体と連携して、
「eスポーツの聖地」を目指す

完成後は、グループ会社の株式会社戦国が運営する国内有数のプロeスポーツチーム「Sengoku Gaming」のホームスタジアムとしても利用されているチャレパ。地元企業のみなさまからは、“新たな挑戦の場”としても活用されています。しかしその一方で、課題が残されているのも事実です。

中野

「すでに企業のみなさまが、福利厚生のイベントでeスポーツ大会を行ったり、ライブコマースで商品を販売したりと、新たなことに取り組む場となっています。また、eスポーツ大会に興味をもち、視察にみえる企業さまもいらっしゃいます。ただ、市場が右肩上がりとはいえ、福岡においてeスポーツの認知度が高いとは言えません。コロナ禍という状況を踏まえながら、お客さまをどれだけ増やしていけるかが今後の課題です」

桑原

「Sengoku Gamingの大会に向けたキャンペーンやイベントの計画、より快適にプレイしていただくためのレイアウトの検証、オリジナルグッズの企画など、チャレパの知名度向上とeスポーツの普及に向けて、やるべきことはたくさんあります。最近は、SNSでチャレパを知ってくださる方が増えているので、投稿内容を工夫して最大限に活用していきたいと思います」

坂井

「私の子どももeスポーツで遊ぶのですが、プレイしていると言葉遣いが乱暴になることがあります。同じ子育て世代の方からは、熱中しすぎてほかのことをしなくなるのではないかという懸念も寄せられています。そこで、チャレパ内にあるスタディルームでは、eスポーツを楽しむうえでのマナーや、ゲームとの付き合い方についてのセミナーを行っています。コミュニケーションの希薄化が進む現代において、eスポーツは多くの人と接することで社交性を養うことができます。さらに、小学校でプログラミング教育が必修化されているなかで、日頃からPCに慣れ親しむことができるという利点もあります。ゲームをすること自体は、決して悪いことではありません。世間のeスポーツに対する意識を変えていくことも、私たちの使命だと考えています」

課題解決に向けて、身を引き締めるメンバーたち。大きな使命感を抱きながらも、将来に期待を膨らませます。

中野
「eスポーツ協会やeスポーツの学術団体など、業界内の繋がりが増えていて、事業は着実に広がりをみせています。福岡市は、ゲームやアニメなどのサブカルチャーに寛容な都市です。今後は自治体と連携して、eスポーツの可能性を追求していくことができたらと思っています」
桑原
「チャレパでコミュニティが形成され、『今回はみんなでこのゲームをプレイしましょう』といった交流イベントが増えると楽しいと思います。そこから大会に出場して、やがて優勝するようになり、全国の強豪から『チャレパから出場するチームはいつも強いね』と言ってもらえるようになると最高です」
坂井
「休日にチャレパで小学生がプレイしている様子を見るたびに、市場は伸び続けると確信しています。将来的な目標は、ここをeスポーツの聖地にすること。『eスポーツといえばチャレパ』と言われ、福岡に来たら行きたい場所、むしろ目的地となるような場所になったら、こんなにうれしいことはありません」

チャレパに集まるプレイヤーや企業のみなさまと同じように、プロジェクトメンバーもまた“Challenger”です。チャレパとeスポーツを巡る壮大なストーリーは、もうすでに始まっています。

(注)掲載内容は取材当時(2021年)のものです。
(※)2021年6月現在 西日本主要eスポーツ施設12施設による比較(QTnet調べ)

関連ページ

その他のストーリーを見る

ENTRY エントリーはこちら