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STORY

AIゆうこの誕生秘話

お客さまの困りごとをよりわかりやすく、スピーディに解決。
さまざまな可能性を秘めた新しいコミュニケーションツールです。

QTnetのインターネットサービスBBIQは、「J.D. パワー「2021 年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査」(※)において、2017~2021年の5年連続で九州エリア顧客満足度No.1に選ばれました。これに満足せず、さらなるお客さま満足度の向上に向けて開発したのがAIチャットボット「AIゆうこ」「SVゆうこ」です。営業本部に属する営業企画部やお客さまセンターのスタッフが開発に携わった経緯や将来的な活用の可能性などを紹介します。

※顧客満足度調査やコンサルティングの専門機関である株式会社ジェイ・ディー・パワー ジャパンにより例年実施されている調査

J.D. パワー“固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度5年連続No.1<九州エリア> <出典>
J.D. パワー2017-2021年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査。
2021年調査は固定インターネット回線を家庭で利用している九州エリアの1,500名からの回答による。jdpower-japan.com

MEMBER

chapter01

5年連続顧客満足度No.1に満足しない理由

九州の固定ブロードバンド回線サービスの顧客満足度において、高い評価をいただいているBBIQ。しかし社内には、この評価に満足とはいえない理由がありました。

お客さまサポートの
課題を解決

お客さまの声から見えてきた
足りない部分を補うには?

お客さまのお困りごとに24時間365日対応するAIチャットボット「AIゆうこ」、ならびにコールセンターのオペレーターが使用する社内向け「SVゆうこ」の導入は、サービス向上を推進する営業企画部と、実際にお客さま対応を行うお客さまセンターの共働によって進められました。その背景には、“顧客満足度No.1”という誇らしい実績に隠れた弱点がありました。

田中

「2018年3月に『AIゆうこ』、同年10月に『SVゆうこ』を導入しました。構想が始まったのは2017年春頃です。当時、私は営業企画部に所属してお客さまサービスの向上などを担当していました。BBIQは顧客満足度を総合的に見ると高い評価をいただいています。しかしながら、お客さまからは既存のWEBマニュアルやFAQ(よくある質問)が知りたい情報に辿り着きづらいというお声をいただいていたので、改善方法を考えていました。そこで、導入を検討したのがAIチャットボットによるサポートサービスです。AIを用いることで24時間対応や、お客さまが求める情報へのすみやかなご案内が可能になります。WEBマニュアルやFAQを見て解決を図ろうとなさっているお客さまのニーズに即座に応えることができれば、顧客満足度の向上に繋がるのではと考え、私がプロジェクトマネージャーとなってお客さまセンターと一緒に導入を進めることになりました」

こうしてAIチャットボットを使ったサポートサービスの導入に向けてプロジェクトが始動しました。

chapter02

AIの知識を育み、愛される存在に

導入後、お客さまサポートの第一線で活躍する存在となるAI。そのためには多くの知識の蓄積が必要です。また、ユーザーに親しまれる要素も欠かせないとプロジェクトメンバーたちは考えました。

地道な作業をコツコツと

まるで子どもを育てるように、
一つひとつを覚えさせていく

その後、ベンダー(販売会社)の選定や調整が行われ、導入が正式に決定。ただ、AIは導入すればすぐに使えるというわけではありません。そこから運用に必要な“AIを育てる”という作業が始まります。

田中
「土台が固まり、AIに学習させる内容の検討作業に入りました。既存のFAQの質問・回答をベースにしながら、お客さまセンターの社員にそのほかのよくある質問のネタを出していただくなどして、約1,000個の質問・回答が出揃いました。大量の文章をAI用に整えたり、表記を統一したりすることも骨が折れる作業でした」
渡辺
「当時、私は入社1年目の新人でした。私が担当したのはAIの動作に関する検証作業です。リストに並んだ約1,000個の質問を一つひとつ打ち込み、正しい答えが出るかどうかを確認する。これを5~10回くらい繰り返し行いました。地味で大変な作業でしたが、配属されて間もない私の知識を増やす手助けにもなり、サービスに詳しくなることができたと感じています。また、AIゆうこのキャラクターデザインを任されたのも、大きな経験です。幅広いユーザー層に親しみを感じていただけるように表情や服装などを考えるのは楽しく、とてもやりがいを感じました。でもちょっとした失敗が…。締め切り後に、華やかさを足すために襟元にスカーフを加えたいと思いついたのです。迷いましたがその案を上司や田中さんに伝えたところ、『スケジュール意識が足りない』と指摘されて…。社会人としての未熟さを痛感しました」
田中
「あの時は怒ったね(笑)。社内だけでなく関係各所に迷惑をかけることになるので、厳しく言ったのですが、いい意見だったので採用することに。大急ぎで修正を行い、いまのAIゆうこの姿が完成しました。見た目のこだわりだけでなく、出身地や血液型、好きな食べ物などパーソナリティも細かく設定しています。ゆうこの正式名『光島結子』は多くの案から最終的には姓名判断で決めました。大吉の名前なんですよ(笑)。光島は、当社のサービス“光インターネット”とコーポレートスローガン“きらきら、つながる”を連想する『光』と九州(島)を表しています。そして、当社とお客さまを結ぶ存在になるようにという願いを込めて結子と名付けました」
chapter03

運用とともに見えてきた新しい目標

いよいよ運用が始まったAIゆうこ。それを追うように半年後、社内向けAIチャットボット、SVゆうこの運用もスタート。ユーザーやオペレーターの検索内容から新たな目標が見えてきました。

AIから得た情報の有効活用

ユーザー向けAIと社内向けAIの知識の共有を目指す

2018年3月、AIゆうこが正式に運用開始となりました。周到な準備やベンダーの協力もあり、大きなトラブルもなく運用が進んでいます。また、同年10月にはお客さまセンターのオペレーター向けのSVゆうこの運用も始まりました。

田中
「AIゆうこの運用開始と同時に、私は営業企画部からお客さまセンターへと異動になり、誕生だけではなく成長も見守ることになりました。導入後はベンダーのご協力もあり、スムーズに運用が進んでいます。少しずつ実績が積み上がり、今では、毎月WEBで約7,200件、LINEで約3,200件のご質問をいただき、正答率90%程度、解決率65%程度を維持しています。LINEの友だち数はどんどん増えていて、現在32,000名が登録してくださっています(2021年1月時点)」
渡辺

「日々、AIの回答の精度を上げる作業も行っています。お客さまの質問に対し、どのような回答を出したのかすべて履歴が残りますので、内容を確認し、必要があればその都度修正しています」

古藤

「私はSVゆうこの運用開始プロジェクトに携わりました。SVはスーパーバイザーという意味。つまりオペレーターがわからない時に尋ねる現場のリーダーの役割をAIが肩代わりするイメージです。システム的にはAIゆうこと一緒ですが、学習する内容は異なります。AIゆうこの時と同じく、オペレーター向けのよくある質問・回答を精査して、覚え込ませる作業が必要でした。膨大なページ数に及ぶオペレーター向けのWEBマニュアルの知りたいページへのアクセスもSVゆうこを通すことで容易になり、オペレーターからも好評です」

田中

「新しいサービスやユーザー数が増える状況で、コールセンターへのお問い合わせ数も増えていました。SVゆうこを使うことでこれまで実際のスーパーバイザーに聞いていたことをパソコン上で解決できたり、調べて折り返し電話していたような案件も一回の電話で解決できたり。オペレーターの負担も軽減されたと思います。また、オペレーターが調べた内容の履歴が残るのも利点です。“オペレーターが調べたこと=お客さまが知りたいこと、つまずいていること”です。それを把握することで、サポート業務の改善につなげることができます」

古藤

「今後はお客さまからのお問合せに対して必ずSVゆうこを通して解決するようにしてもらい、もっと多くの情報の蓄積、そして活用を目指したいです」

田中

「SVゆうこの検索内容、つまりお客さまがオペレーターに尋ねた内容を、AIゆうこで解決できるようにしていくのが新しい目標ですね。そういった意味でも、古藤さんが話したように、オペレーターがすべての質問に対してSVゆうこを通すようにルールを作るなど、これから考えていきたいと思います」

chapter04

AIが育む新しいお客さま接点

お客さまサポートをよりわかりやすく、快適にというミッションをクリアしたAIチャットボット。問題解決に加え、これからはコミュニケーションツールとしての活用も考えられています。

新たなコミュニケーションツール

名前のとおり、お客さまとQTnetを
“結ぶ”欠かせない存在に

AIゆうこ導入もう一つのポイントはWEBだけでなく、LINEの窓口も設けたという点です。人々の暮らしに広く浸透しているアプリを利用することで、より気軽にお問い合わせいただけるようになりました。

田中

「導入当初はLINEを使ったこのようなサービスを行っている会社はあまり多くなかったようで、LINEさんからセミナー登壇の機会をいただき、利用事例としてお話ししたことはとてもいい経験になりました。今後は問題解決以外の場面、たとえば何かお客さまにお知らせしたいことがある時などにLINEを活用してコミュニケーションを取れるようにしていきたいですね。やりたいことはたくさんあるのですが、制約も検討事項も多いのでこれから考えていきたいです」

手をかけることで徐々に成長し、いまやお客さまサポートに欠かせない存在になっているAI。3人にとってAIゆうこ、SVゆうこはどんな存在でしょうか。

古藤

「お客さまやオペレーターと私たちを繋いでくれる存在ですかね。AI技術がここまで人をサポートしてくれる存在になるなんて思ってもいませんでしたし、考え次第で使い方がどんどん広がるのではないでしょうか。私自身も営業部門の社員でありながら、それまでにまったく携わっていなかったAIという最先端の技術に触れることができてとてもいい経験になっています」

渡辺

「私にとってAIゆうこは共に歩み、共に成長してきた存在です。AIゆうこを通してお客さまサービスの在り方や、これから目指すべき理想像などを様々な場面で考えることができたと思います。古藤さんの言う通り、私もいろんな可能性を感じてワクワクしています」

田中

「私にとっては愛娘のような存在です。私たちが育てたと同時に、私たちを成長させてくれました。会社としてもノウハウのなかったことを導入してやり遂げたことは私もプロジェクトのメンバーにとっても社会人としてかけがえのない経験だったと思います」

お客さまサポートだけでなく、社員の成長にもつながるきっかけとなったAI導入。今後もサポートサービスのさまざまな場面での活躍が期待されます。

(注)掲載内容は取材当時(2021年)のものです。

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